日本ビザンツ学会代表・中谷功治先生(関西学院大学教授)の新刊が中公新書から出るようです。
ビザンツ帝国 千年の興亡と皇帝たち -中谷功治 著|中公新書|中央公論新社
アジアとヨーロッパをつなぐ首都コンスタンティノープルを中心に、千年以上にわたる歴史を刻んだビザンツ帝国。ローマ帝国の継承国家として地中海に覇を唱えた4世紀頃から、イスラム勢力や十字軍に翻弄される時期を経て、近代の到来目前の1453年に力尽き...
かの鉄道紀行作家・宮脇俊三先生が中央公論社の編集者時代に刊行して以来、宮崎市定『科挙』、人斬り印税王呉座勇一先生の『応仁の乱』、あるいは『物語〇〇の歴史』シリーズのように歴史系で名作・ヒット作を世に出してきた中公新書ですが、ことビザンツ関係では浅野和生先生の『イスタンブールの大聖堂』(しかも絶版)しかないという状態でした(もっとも中公の世界の歴史シリーズでは、井上浩一先生の名著『ビザンツとスラヴ』があるのですが)。
一般向けの通史の概説書、しかも人目に触れやすい新書としては1990年に講談社現代新書で刊行された(2008年に講談社学術文庫で再刊)井上浩一先生の『生き残った帝国ビザンティン』(ビザンツ好きには基本中の基本書)以来でしょうか。これは期待大ですね。
コメント