昨年刊行されたアンナ・コムニニ(アンナ・コムネナ)『アレクシアス』は重版になるほどの売れ行きでしたが、そのアンナの伝記が出ます。著者は井上浩一先生、もうビザンツに興味をお持ちの方には説明するまでもないですね。そして出版元は井上先生の著書『ビザンツ皇妃列伝』を再刊し、井上先生の訳でジョナサン・ハリスの『ビザンツ帝国の最期』『ビザンツ帝国 生存戦略の一千年』、ジュディス・ヘリン『ビザンツ 驚くべき中世帝国』を出している信頼と実績の白水社です。もう期待しかないでしょう。
井上先生からは数年前からタイトルと執筆構想をお聞きしておりまして、今年の正月にはメールで「ひととおり書き上げました」とおっしゃっていたので、いつになるか待ち遠しかったのですが、満を持してご案内出来る次第です。
ビザンツに興味がある方や昨年『アレクシアス』をお買い上げの方はもちろん、近代以前の世界史上では数少ない女性歴史家の伝記として、ビザンツに興味があまりない方にもお買い求め頂くことをお勧めいたします。
歴史学の慰め - 白水社
歴史学はなんのためにあるのか ビザンツ歴史文学の最高傑作を読み解く 歴史が男の学問とされていた時代に、ビザンツ帝国中興の祖である父アレクシオス一世の治世を記した、皇女の生涯をたどり作品を分析する。皇女
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