ちょっとご紹介するのが遅くなってしまったのですが、明治大学大学院教養デザイン科准教授の瀧口美香先生が中公新書から『カラー版 キリスト教美術史』を出されました。
今月の新刊、瀧口美香著『カラー版 キリスト教美術史』。ローマ帝国時代に成立したキリスト教美術。帝国の東西分裂を経て、2つの潮流が生じます。本書は、その壮大な歴史を一望。変革を続けたカトリック美術と、様式美を極めたビザンティン美術の特徴と魅力を、100点超のカラー図版と共に解説します。 pic.twitter.com/ZOtxmZgFb0
— 中公新書 (@chukoshinsho) September 24, 2022
普通のキリスト教美術史本だと初期キリスト教美術のあとは西欧のカロリング美術、ロマネスク~と流れて行ってしまい、ビザンティン美術は初期に含めて紹介するか、おまけ程度にラヴェンナ、コンスタンティノープル、アトス山あたりのをちらっと紹介する程度のものが多いのですが(これがさらに「キリスト教」が取れると壊滅的に記述が減る)、瀧口先生のご専門はビザンティン美術史ということで、1章まるっとビザンティン美術に割いています。美術系の本でマケドニア朝・コムネノス朝に言及するのも珍しい気がします。
カラー版 キリスト教美術史 東方正教会とカトリックの二大潮流 -瀧口美香 著|中公新書|中央公論新社
ローマ帝国時代、信仰表明や葬礼を目的として成立したキリスト教美術。四世紀末に帝国は東西分裂し、やがて二つの大きな潮流が生まれる。一方は、一〇〇〇年にわたって不変の様式美を誇ったビザンティン美術。他方は、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロ...
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