ビザンティン帝国略史
ビザンティン帝国は、そもそも東ローマ帝国が領土縮小やキリスト教の普及によって徐々に変質した帝国である。そのため,いつまでが(東)ローマ帝国で、いつからがビザンティン帝国かは、はっきり定義されていない。
公用語がラテン語からギリシャ語に変わり、帝国の領土がギリシャ・トルコ周辺のみに縮小した7世紀のヘラクレイオス朝からイサウリア朝(シリア朝)あたりが境目とされているが、初めてキリスト教を公認し、コンスタンティノープルに遷都したローマ皇帝コンスタンティヌス1世(4世紀)を最初のビザンティン皇帝とする説や、1453年の滅亡までローマ皇帝位の継承が行われたことから「ビザンティン帝国」という概念そのものを否定する説もある。
帝国の歴史はギボンの「ローマ帝国衰亡史」にも記されているが、単なる衰退の歴史ではない。1000年にわたって繁栄と衰退を繰り返した歴史なのである。
帝国の国家制度の変遷についてまとめた国制の変化も合わせてお読みください。
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